Welcome to Michito Tsuruoka's blog. This space is mainly used to announce my new publications. Any comments and suggestions are more than welcome.

【ご報告】2017年3月末をもちまして防衛省防衛研究所を退職し、同4月1日付で慶應義塾大学総合政策学部に准教授として着任いたしました。引き続きよろしくお願いいたします。

I left the National Institute for Defense Studies (NIDS) at the end of March 2017 and started teaching at Keio University as an Associate Professor at the Faculty of Policy Management, based in Shonan Fujisawa Campus (SFC) in April 2017.

2018/05/21

国際秩序をめぐる攻防の時代(『国際安全保障』特集号)

国際安全保障学会編『国際安全保障』第45巻第4号(2018年3月)、特集「国際秩序をめぐる攻防の時代」が刊行されました。鶴岡が編集主任を務め、特集論文の執筆陣には、玉置敦彦、小泉悠、山口信治、白鳥潤一郎という、若手を中心とした、まさに新進気鋭の皆さんにご参加いただきました。

今回は、『国際安全保障』の特集号としては異例だったかと思いますが、執筆者間で研究会を2度実施しました。問題意識を共有するのみならず、原稿にコメントし合うなど、作成過程も非常に充実し、楽しい時間でした。このところ、さまざまな雑誌が国際秩序に関連した特集を組んでいますが、外交・安全保障の観点から、今回の特集が何らかの貢献ができたのであれば嬉しいことです。執筆者、そしてその他関係者の皆様、大変お世話になりました。改めて感謝いたします。

国際安全保障学会サイト:
http://is-japan.org/journal/articles_jp.html#45_4
内外出版株式会社サイト(オンラインストア):
http://www.naigai-group.co.jp/_2018/04/454.html


2018/04/03

英国での元スパイ毒殺未遂事件に、なぜ欧州は強く反応したのか

ハフポスト日本版に「英国での元スパイ毒殺未遂事件に、なぜ欧州は強く反応したのか」(2018年4月2日)と題した小文を掲載しました。

記事URL:https://www.huffingtonpost.jp/michito-tsuruoka/eu-spy-russia_a_23400053/


内容はタイトルのとおりでして、3月4日に英ソールズベリーで発生した元ロシアスパイのセルゲイ・スクリパリ氏の毒殺未遂事件への欧州諸国、EU、NATOの反応を分析したものです。

加えて、やはりいろいろ考えさせられるのは日本の対応です。これについても後半部分で触れました。やみくもに日本もロシア外交官を何人か追放すればよいとは必ずしも思わないのですが、ロシアとの関係が「これまで通り(business as usual)」でよいのかは、日本外交にとってのプラスとマイナスを冷徹に計算するなかで改めて検討しなければならないと考えています。

今回の事件について日本では、「欧米とロシアが対立している」といった他人事的雰囲気や、「スパイ小説のような」云々といったワイドショー的取り上げ方が多い気がしますが、日本にとっても他人事ではない、政治・外交・安全保障上の深刻な課題です。

2018/02/23

Japan First vs. Global Japan

Michito Tsuruoka, "Japan First Versus Global Japan," The National Interest (14 January 2018) is available online.

URL: http://nationalinterest.org/feature/japan-first-versus-global-japan-24063

This short piece examines the state of Japan's foreign and security policy discourse - particularly looking at the competition between the "Japan First" and "Global Japan" camps. While those in the "Global Japan" camp dominate Japan's voices in the international arena, including various international conferences, the "Japan First" camp remains formidable in the domestic context... The "Global Japan" camp is hardly winning.


米National Interestのサイトに、「Japan First Versus Global Japan(「日本第一」対「グローバル日本」)」という小文を寄稿しました。日本の外交・安全保障政策を巡る日本国内の議論状況を、「日本第一」派と「グローバル日本」派のせめぎ合いとして整理してみました。

URL:http://nationalinterest.org/feature/japan-first-versus-global-japan-24063

端的にいって前者は、「日本を取り巻く安全保障環境が厳しさを増すなかで、有する資源は全て、北朝鮮と尖閣という最優先課題に傾注すべきで、それ以外を考える余裕はない」という立場であり、後者は、「日本を取り巻く安全保障環境が厳しさを増しているからこそ、新たなパートナーも必要であり、グローバルな関与がいままで以上に求められている」と主張しています。

日本人が日本で観察している限り、前者の「日本第一」派のような考え方が優勢であることは感覚的に理解している人が多いと思います。しかし、国際会議に出席したり、海外の専門家と議論したりしていると、「グローバル日本」派の見方が実態以上に浸透していることに気付かされます。特に英語での発信という観点では、やはり「グローバル日本」派の人の声が大きくなりがちな結果なんだと思います。(かくいう私もその片棒を担いでいるのだと思いますが・・・。)そんな背景があり、この問題をまずは英語で何とか説明できないか、というのがこの小文です。いずれ、もう少し長い、しっかりした論文にしたいところです。

2018/02/18

Interview with The Ukrainian Week

My interview with The Ukrainian Week appeared in its January 2018 issue. It is an English edition of "Tyzhden," Ukraine's leading news magazine. I spoke to them when I visited Kyiv in November 2017 and discussed Japan and the North Korean crisis, the Japan-US alliance and Japan-NATO cooperation among other issues.

PDF: http://i.tyzhden.ua/content/photoalbum/2018/01_2018/23/uw/Book_1.pdf
Ukrainian: http://tyzhden.ua/World/207880





2018/02/01

短評:ミュラー『ポピュリズムとは何か』

しばらく前ですが、東京財団の「2017年に読んだおすすめの本」という企画に、ヤン=ヴェルナー・ミュラー(板橋拓己訳)『ポピュリズムとは何か』(岩波書店、2017年)の短評を寄稿しました。短いですので、全文を下記に転載します。リンクはこちらです。他の研究員もそれぞれに興味深い本を挙げています。

東京財団サイト:https://www.tkfd.or.jp/research/research_other/rssmfy#tsuruoka


【短評】(東京財団サイトより)

2017年もまた、「ポピュリズム」という言葉を無視しては過ごせない年になってしまった。フランスの大統領選挙ではマクロン候補の勝利により極右国民戦線の大統領誕生が阻止されたものの、火種は各国でくすぶっている。

ポピュリスト勢力とともに、ポピュリズム批判も巷に溢れているが、そもそもポピュリズムとは何なのか。民主主義を活性化させるために、大衆の声を聞くという意味のポピュリズムはむしろ有用なのではないかとの声もある。そうした、「ポピュリズムも必要悪」といった見方を一刀両断にし、ポピュリズムは民主主義への脅威であると明確に位置づけるのがミュラーの議論である。

著者は、「自分たちが、それも自分たちだけが真正な人民を代表する」というポピュリストの主張こそが最も危険だという。それは、自らに反対する勢力はすべて異端で正統ではないとの考えそのものであり、反多元主義であるがゆえに、民主主義とは根本的に相容れないというのである。与党と野党が存在し、様々な意見が許されるのが民主主義の根幹であり、ミュラーの指摘は重い。

こうした真剣な警告も、欧米諸国と比較してポピュリスト勢力が成功していない日本ではあまり響かないかもしれない。しかし、重大な出来事が起きてから慌てないためにも、今の段階から考えを深め、対策を考えておくべきだろう。

原著:Jan-Werner Müller, What Is Populism? (The University of Pennsylvania Press, 2016)

2018/01/31

Japan and the UK as Strategic Partners After Brexit

Michito Tsuruoka, "Japan and the UK as Strategic Partners After Brexit," Asia Pacific Bulletin, No. 410 (Washington, D.C.: East-West Center, 9 January 2018) is available at the EWC website.

PDF: https://www.eastwestcenter.org/publications/japan-and-the-uk-strategic-partners-after-brexit

In this brief piece, I discuss recent developments of Japan-UK cooperation, including in the security and defence domains, in light of Brexit. The fact that the UK, which has long been seen as a gateway to Europe for Japan, is leaving the EU will inevitably have negative consequences for Japan's interest. But at the same time, Britain needs non-EU partners more than ever before, which could stimulate the development of Japan-UK cooperation.


米イースト・ウェスト・センターのAsia Pacific Bulletinのシリーズに、英国のEU離脱(Brexit)を控えての日英関係についての英語の小文(Japan and the UK as Strategic Partners After Brexit)を寄稿しました。


長年にわたって日本は欧州への窓口としての英国に依存してきましたので、Brexitは大きな損失であることは否定できません。しかし、英国がEUを離脱することで、英国にとってEU域外のパートナーとの関係構築がいままで以上に重要になっているという側面もあります。そうしたなかで、インドなどと並んで日本との関係の優先度も上昇しているわけでして、日英協力にとっては追い風ともいえる状況も生まれています。ただ、今後しばらくBrexit関連の交渉やその後始末に追われる英国が、どこまでグローバルな関与を維持できるかは油断を許しません・・・。

同じシリーズで英国側からの視点を、Henry Jackson SocietyのJohn Hemmings氏が寄稿しています。以下URLからダウンロード可能です。

2018/01/15

欧州安全保障環境の変容(『ディフェンス』第55号寄稿)

隊友会刊行の『ディフェンス』第55号(2017年)「欧州安全保障環境の変容――3つの脅威への対応」と題して小文を寄稿しました。「東の脅威」、「南の脅威」、そして「内なる脅威」への対応に迫られる欧州の現状を概観したものです。自衛隊関係者以外にはなかなか馴染みのない媒体かと思いますが、もし機会がありましたら、ご笑覧いただければ幸いです。



2017/09/15

核兵器「持ち込み」問題の論点――抑止論と制度論

鶴岡路人「核兵器『持ち込み』問題の論点――抑止論と制度論」をハフポスト日本版(2017年9月11日)に掲載しました。

記事URL:
http://www.huffingtonpost.jp/michito-tsuruoka/north-korea_a_23203567/?utm_hp_ref=jp-homepage


昨今の北朝鮮情勢を受けて、日本国内でも、非核三原則のうち「持ち込ませず」を削除し、米国の核兵器の持ち込みを認めるべきとする議論も盛り上がっています。しかし、何のための持ち込みなのか(抑止論)、どのような持ち込みなのか、持ち込むためには何が必要になるのか(制度論)などなど、全く詰められていない議論が横行している印象があります。

そこで、「有事の持ち込み」と「平時の持ち込み」を分けたうえで、持ち込む際に必要となる制度・枠組みを整理してみたのが今回の小文です。持ち込みを主張するわけでも、それに反対するわけでもありません。

そのうえで、次のステップは、抑止を継続的に機能させるにあたって、現状ではいかなる問題が存在するかを検討し、そしてその問題が核兵器の持ち込みによって対処可能なのかを見極めることかと思います。独自核開発(核武装)の議論は、さらにその先です。日本の安全保障にとって重大な問題ですから、勇ましいだけの安易な議論には注意し、抑止論と制度論を踏まえた議論を蓄積していかなければなりません。

2017/08/06

Japan's New Nuclear Deterrence Challenges (NBR Special Report)

North Korea and Asia's Evolving Nuclear Landscape: Challenges to Regional Stability, NBR Special Report, No. 67 (Washington, D.C.: National Bureau of Asian Research, August 2017) has just been published and is available at the NBR website. Free download until 1 October 2017.

I contributed a chapter "Japan's New Nuclear Deterrence Challenges: The Implications of Russia's Nuclear Saber-rattling and NATO's Response." Other contributors include Aaron Friedberg, Robert Jervis, James Kim, Jina Kim, Matt Kroenig, Sugio Takahashi and Christopher Twomey. This is part of a large project on Asia's nuclear futures and the National Institute for Defense Studies (NIDS) hosted a small workshop in Tokyo in November 2016.

NBR page: http://www.nbr.org/publications/issue.aspx?id=350


米NBR(全米アジア研究所)から、アジアの核秩序に関する新たな報告書が刊行されました。私は、ロシアによる核の威嚇(nuclear sabre-rattling)とそれへのNATOによる対応が、日本、および日米同盟にいかなる影響を及ぼすかに関する小文を寄せました。

今回の報告書には、他に米国からAaron Friedberg, Robert Jervis, Matt Kroenig, Christopher Twomeyが、韓国からJames Kim, Jina Kimそして日本からは高橋杉雄の各氏が寄稿しています。NBRのウェブサイトで2017年10月1日まで無料でダウンロード可能です。

NBRサイト:http://www.nbr.org/publications/issue.aspx?id=350

2017/07/04

Stanley Sloan, Defense of the West書評(『国際安全保障』)

国際安全保障学会編『国際安全保障』第45巻第1号(2017年6月)に、Stanley Sloan, Defense of the West: NATO, the European Union and the Transatlantic Bargain (Manchester University Press, 2016)の書評を掲載しました。

出版社サイト:http://www.naigai-group.co.jp/_2017/06/451.html



本号の特集は中山俊宏編「オバマ外交の遺産」でして、豪華な顔ぶれです。私の書評したDefense of the Westは、NATOの通史的な教科書です。ページ数も多く、通読にはなかなか向かないかもしれませんが、米国におけるNATO研究の大家の一人による信頼できる本でして、手元にあると必要になったときに便利です。英国のEU離脱やトランプ政権の誕生といった最新のトピックはカバーされていませんが、それらの問題を考える上でも貴重な示唆が沢山あります。

2017/06/27

言論NPO 言論スタジオーー英仏の選挙結果とEU、民主主義の将来

言論NPOで「フランスとイギリスの選挙を踏まえながら、民主主義とEUの未来を考える」と題した言論スタジオが実施され(2017年6月23日収録)、言論NPOやYouTubeで映像として公開されました。

(写真:言論NPO)


言論NPOの工藤泰志代表が司会し、東京外国語大学の渡邊啓貴教授、みずほ総合研究所の吉田健一郎上席主任エコノミスト、そして鶴岡の3名がパネリストを務めました。言論NPOのウェブサイトには、概要レポートも掲載されています。

概要レポート(上):
http://www.genron-npo.net/studio/2017/06/post_59.html
概要レポート(中):
http://www.genron-npo.net/studio/2017/06/post_60.html
概要レポート(下):
http://www.genron-npo.net/studio/2017/06/post_61.html

2017/06/23

BS日テレ「深層NEWS」(2017年6月22日)

BS日テレのニュース番組「深層NEWS」(2017年6月22日)にスタジオ出演し、英議会選挙、英EU離脱交渉の開始、仏議会選挙などを受けた欧州政治についてお話してきました。1週間限定(6月29日まで)で日本テレビ(日テレNews24)のサイトで全て観ることができます。

番組サイト:http://www.bs4.jp/shinsou/

(写真:日本テレビ)

2017/06/21

BS朝日「いま世界は」(2017年5月28日)

BS朝日のニュース番組「いま世界は」(2017年5月28日)にスタジオ出演し、欧州で頻発するテロ事件、欧州におけるテロ対策、それに関連して5月25日のNATO首脳会合などについてお話してきました。



2017/05/29

全てが振り出しに戻ったトランプ大統領の欧州訪問ーー日本にとっても対岸の火事ではない

鶴岡路人「全てが振り出しに戻ったトランプ大統領の欧州訪問ーー日本にとっても対岸の火事ではない」をハフポスト日本版(2017年5月29日)に掲載いたしました。

記事リンク:
http://www.huffingtonpost.jp/michito-tsuruoka/trump-europa-polarize_b_16860552.html?utm_hp_ref=japan


トランプ米大統領の初めての欧州訪問。さまざまな評価が可能かと思いますが、少なくとも欧州にとっては、トランプ政権への懸念を強める結果になりました。

NATOの将来とともに、G7首脳会合で露呈した貿易や気候変動を巡る見解の相違。それらを受けてメルケル独首相は、米(トランプ政権)・英(EU離脱)に完全に頼ることはもはやできず、「我々の運命は自ら切り開かなければならない」、「欧州の将来のために闘わなければならない」とまで述べています。もちろん、これがうまくまわり、(英離脱後の)EUが結束を強める結果になるのが、欧州の親EU派にとっては最高のシナリオですが、その見通しが不透明であることもまた、欧州側の苛立ちを強める要因になっているわけです。

2017/05/26

East Asian Strategic Review 2017

East Asian Strategic Review 2017, an annual publication of the National Institute for Defense Studies (NIDS), Japan, is now available in English and can be downloaded for free at the NIDS website. I contributed a chapter on changes in Europe's strategic environment and their impact on East Asia (Chapter 1) - my very last work at NIDS.

EASR 2017:
http://www.nids.mod.go.jp/english/publication/east-asian/e2017.html

EASR 2017 (Japanese):
http://www.nids.mod.go.jp/publication/east-asian/j2017.html


防衛研究所編『東アジア戦略概観2017』の英語版が公開されました。上記防衛研究所のウェブサイトで全文がダウンロード可能です。私は、「欧州戦略環境の変動ーー東アジアへの影響」(第1章)を担当しました。防衛研究所での最後の仕事でした。

2017/05/23

トランプ政権下の米欧関係の課題と懸念

鶴岡路人「トランプ政権下の米欧関係の課題と懸念」(2017年5月22日)を東京財団のサイトに掲載しました。

記事リンク:https://www.tkfd.or.jp/research/research_other/jjvksm

トランプ大統領は、中東(サウジアラビア、イスラエル)訪問の後、ヴァチカンを経て、5月24日にブリュッセルに入ります。ブリュッセルでは、NATO首脳会合でNATOデビューをする他、EU首脳との会談、フランスのマクロン新大統領との会談も予定されています。

NATOに関するトランプ政権の主たる要求は、欧州諸国の国防予算増額(NATO基準のGDP比2パーセントを達成するようにとの圧力)と、テロ対策におけるNATOの役割強化です。これらがどのように扱われ、いかなるメッセージを発出することができるのか。そして、EU関連では、トランプ政権がEU統合を支持するメッセージを出せるか否かが問われています。ただ、これらの問題は今回の訪問で片付くような性質のものではなく、今後しばらく課題、そして懸念であり続けるのだと思います。


2017/05/22

マクロン仏大統領の誕生ーー3つの論点

鶴岡路人「マクロン仏大統領の誕生ーー3つの論点」(2017年5月17日)を東京財団のサイトに掲載しました。

記事リンク:https://www.tkfd.or.jp/research/research_other/y79o3p-1

仏大統領選挙についてはすでに論じつくされているかもしれませんが、(1)ポピュリズムの台頭は止まったか、(2)EUにおける仏独協力は復活するか、(3)日仏協力、フランスのアジア関与の行方は、に関して改めて考えてみました。脱稿のタイミングの関係で間に合いませんでしたが、本文で触れたオランド政権のルドリアン国防相は、外相に就任しました。活躍が期待されます。

2017/05/21

日米同盟における「巻き込まれ」と「見捨てられ」を考える(ハフポスト日本版)

鶴岡路人「日米同盟における『巻き込まれ』と『見捨てられ』を考える」をハフポスト日本版(2017年5月8日)に掲載しました。

記事リンク:http://www.huffingtonpost.jp/michito-tsuruoka/us-japan-alliance-imminent-north-korean-threat_b_16474264.html


北朝鮮情勢が緊迫化するなかで、日本では米国による軍事オプションに関する議論が盛んです。これはまさに日米同盟における「巻き込まれ」の懸念の表出です。ただつい最近まで、日米同盟の文脈では、「米国は有事の際に本当に日本を支援してくれるのか?」という「見捨てられ」の議論が盛んでした。方向性は大きく異なりますが、この「巻き込まれ」と「見捨てられ」は同じコインの表裏です。この構造を改めて整理してみました。

2017/05/17

欧州戦略環境の変動ーー東アジアへの影響(防衛研究所編『東アジア戦略概観2017』)

防衛研究所編『東アジア戦略概観2017』(2017年)が刊行されました。巻頭のトピック章として、鶴岡路人「欧州戦略環境の変動――東アジアへの影響」を寄稿しました。その他の章は、基本的に例年通りの配置です。(防衛研究所での最後の仕事になりました。)

本書は、バックナンバーを含め防衛研究所のサイトで全文無料でPDFをダウンロード可能です。また、ハードコピーはAmazonなどで購入可能です。英語版は2017年5月中に刊行の予定です。

防衛研究所サイト:
http://www.nids.mod.go.jp/publication/east-asian/j2017.html


2014年からのウクライナ危機、2015年の移民危機、そして相次ぐテロ事件に、英国のEU離脱決定にもみられるポピュリズムの台頭等、ここ数年は日本でも欧州の政治・安全保障問題が多く報じられてきました。悪いニュースがあるときだけ注目されるのも困ったものですが、欧州の問題、そしてそれが日本に及ぼす影響について考えるきっかけとしては悪くないのかもしれません。

2017/05/16

Strategic Considerations in Japan-Russia Relations (NBR Special Report)

Michito Tsuruoka, 'Strategic Considerations in Japan-Russia Relations: The Rise of China and the U.S.-Japan Alliance', in Shoichi Itoh, Ken Jimbo, Michito Tsuruoka and Michael Yahuda, Japan and the Sino-Russian Entente: The Future of Major-Power Relations in Northeast Asia (Washington, D.C.: National Bureau of Asian Research, April 2017) has been published and is available at the NBR website.

Please note that the report can be downloaded for free only until 4 June 2017, after which there will be a charge.

NBR website: http://www.nbr.org/publications/issue.aspx?id=344


中露協力と日本に関する米NBR(全米アジア研究所)の報告書に、「Strategic Considerations in Japan-Russia Relations: The Rise of China and the U.S.-Japa Alliance」と題した小文を寄稿しました。刊行後2カ月間のみNBRのサイトで無料公開でして、それ(2017年6月4日)以降は、有料になってしまうようです。ご関心おありの方はお早めにどうぞ。(こちらでのご紹介が遅くなり、申し訳ありません。)

報告書自体は2017年1月にワシントンで開催された中露関係に関するワークショップで報告されたペーパーのうち、日本関連のものを集めたものです。拙稿は、タイトルのとおり、中国の台頭と日米同盟の観点から、日露関係を検討しています。

北方領土が一部でも日本に返還された場合のそれら島々における米軍の常駐・展開可能性の扱いに関する問題について、ドイツ統一時の旧東ドイツ領域の扱いや、NATO拡大時の新規加盟国の扱いの事例との比較を行ってみました。北方領土の軍事的地位という問題の解決抜きに領土の返還は実現しようにありませんで、その意味では、日露交渉であると同時に日米交渉が鍵であり、さらにその背景には、良好な米露関係も必要になるわけです。