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2017/09/15

核兵器「持ち込み」問題の論点――抑止論と制度論

鶴岡路人「核兵器『持ち込み』問題の論点――抑止論と制度論」をハフポスト日本版(2017年9月11日)に掲載しました。

記事URL:
http://www.huffingtonpost.jp/michito-tsuruoka/north-korea_a_23203567/?utm_hp_ref=jp-homepage


昨今の北朝鮮情勢を受けて、日本国内でも、非核三原則のうち「持ち込ませず」を削除し、米国の核兵器の持ち込みを認めるべきとする議論も盛り上がっています。しかし、何のための持ち込みなのか(抑止論)、どのような持ち込みなのか、持ち込むためには何が必要になるのか(制度論)などなど、全く詰められていない議論が横行している印象があります。

そこで、「有事の持ち込み」と「平時の持ち込み」を分けたうえで、持ち込む際に必要となる制度・枠組みを整理してみたのが今回の小文です。持ち込みを主張するわけでも、それに反対するわけでもありません。

そのうえで、次のステップは、抑止を継続的に機能させるにあたって、現状ではいかなる問題が存在するかを検討し、そしてその問題が核兵器の持ち込みによって対処可能なのかを見極めることかと思います。独自核開発(核武装)の議論は、さらにその先です。日本の安全保障にとって重大な問題ですから、勇ましいだけの安易な議論には注意し、抑止論と制度論を踏まえた議論を蓄積していかなければなりません。